冒険の書、鶏肉料理にピッタリのワインペアリングを探せ:実践編

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鶏料理とワインのペアリングは簡単な作業のように思えますが、ワインの種類と鶏料理の多様性には無限の可能性があります。この料理の冒険に乗り出すために、さまざまな種類の鶏肉、調味料、ソースを探求し、どんな鶏料理にも合う完璧なワインのペアリングを作るためのテクニックを供覧していきましょう。

かなりの長旅になりますので準備は入念にお願いします。

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基本を理解する

鶏肉とワインのペアリングにおいて、一般的なルールは、鶏胸肉のような白身肉にはソーヴィニヨン・ブランやシャルドネなどの白ワインを合わせ、アヒルやジビエのような濃い肉にはピノ・ノワールやグルナッシュなどの中ボディの赤ワインを選ぶことです。ただし、ペアリングの鍵はさらに深く掘り下げる必要があります。

それでは、これから冒険の準備を行います。

基本編はこちらから

鶏料理の広さを知る

スパイシーなケンタッキーフライドチキンバケットから、グリルされたロティサリーチキン、コンビニで買えるようなサラダチキンまで、使用する鶏肉の種類はワインの選択に大きく影響します。我々の目指す、完璧なペアリングのヒントを見つけましょう

ポテンシャルを引き出す

鶏料理に最適なワインを見つけるために、鶏肉以外の要素にも考慮する必要があります。調味料とソースは風味を引き立て、最適なワインの相棒を決定する上で重要な役割を果たします。これらの要素をマスターすることで、食事の経験を向上させる優れたワインのペアリングを作り出すことができます。

ペアリングのテクニック

さあ、どんなカスタマイズされた鶏料理にも合うようにワインのペアリングを作り出すためのテクニックについて掘り下げましょう。ワインの特性と料理の風味を理解することで、料理とワインの相互作用を高める調和のとれた組み合わせを実現できます。対照的な味わいや補完的な味わい、酸味と甘さのバランス、地域のペアリングなどの概念を探求します。これにより、選択肢が広がるでしょう。

大まかな行うべきことを確認したところで、さぁ本編に入っていきましょう。

鶏肉とワインの組み合わせ、ワインの選択肢

鶏肉は、白ワインにも赤ワインにもよくマッチすることをご存じでしょうか?

ソースはお肉の風味に大きく影響しますが、軽くて繊細な風味の鶏肉と一緒に試すのに最適なワインを見ていきましょう。

鶏料理にワインを合わせる際、選択肢は豊富でエキサイティングです。軽やかで繊細な風味の鶏料理から、よりリッチでクリーミーな料理まで、さまざまなワインが味を引き立て、相性を良くしてくれます。

この後のチャプターでも確認していきますが、グリルやロースト、香草焼き、クリームソースなど、調理法やソースによって適したワインが異なるため、料理の特徴や味わいを考慮しながら選ぶと良いでしょう。

また、地域や生産者によってもワインの個性が異なるため、いくつかの異なる産地やブランドを試してみることもおすすめです。それぞれのワインの特徴を活かしながら、鶏肉料理との相性を楽しんでください。

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白ワイン

白ワインは、鶏料理に合わせるための幅広いオプションを提供しています。以下の品種を検討してみてください。

オーク樽熟成シャルドネ

グリルやローストされた鶏肉にはオーク樽熟成シャルドネが適しています。このワインのクリーミーさとバニラのニュアンスが、鶏肉の豊かな風味との相性を引き立てます。特に、カリフォルニアやチリのオーク樽熟成シャルドネは、バターやクリームを使用した料理と絶妙な組み合わせとなります。

白コート・デュ・ローヌ

オーク樽熟成シャルドネと似ている味わいですが、クリームベースのソースに最適です。鶏肉のリッチな味わいと白コート・デュ・ローヌのフルーティで芳醇な風味が調和し、相互に引き立て合います。特に、マルサンヌとルーサンヌをブレンドしたワインがおすすめです。

ヴィオニエ

芳香性の高い品種で、セージやラベンダーなどの花の香りによく合います。鶏の香草焼きやハーブソースがかかった料理との組み合わせに最適です。特にカリフォルニアやワシントン州、南アフリカ、オーストラリアのヴィオニエは、樽熟成されていることもあり、鶏肉料理との相性が良いです。

ソーヴィニヨン・ブラン

ソーヴィニヨン・ブランは活気のある酸味とハーブの香りが特徴で、鶏肉の白身と相性が良いです。ハーブを使った調理や柑橘系のソースが加わった料理と一緒に楽しんでください。カリフォルニアやオーストラリア、イタリア、ワシントン州、チリ産のソーヴィニヨン・ブランをおすすめします。

シェナン・ブラン

ボイルや繊細に調理された白身肉と相性が良いワインです。シェナン・ブランはしっかりとした酸味とフルーティな風味を持ち、鶏肉の繊細さを引き立てます。特に、フランスのロワール地方や南アフリカで生産されるワインがおすすめです。

ユニ・ブラン/コロンバール/グルナッシュ・ブラン

ユニ・ブラン、コロンバール、グルナッシュ・ブランは南フランスで生産される爽やかな白ワインです。これらのワインは、鶏肉のサラダやアボカドサンドイッチにぴったりです。レモンや白い花の香りが料理を引き締め、脂っこさを軽減します。

リースリング

リースリングは少し甘みがありながらも、鋭い酸味を持つワインです。これは、鶏肉の濃い味わいやスモーキーな風味と相性が良いです。特に、ダックなどの濃い肉料理とのペアリングにおすすめです。

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ロゼワイン

ロゼワインは、その中間のボディ感から、白ワインや赤ワインよりもさらに良い選択肢となることもあります。ソースが元々甘い場合を除き、ドライなロゼワインを探してみてください。

照り焼きなど少し甘めのタレがかかっている場合などは、ロワールのロゼダンジューなどチェリーフレーバーがマッチしてくれます。

赤ワイン

赤ワインでは、軽い芳香性から中程度のボディでタンニンの軽いものを選ぶことが大切です。以下の選択肢を検討してみてください。

ブラケット

イタリア北部の芳香性の高い赤ワインで、ピノ・ノワールよりも軽い口当たり、通常はやや冷やして提供されます。クランベリーソースのトルコサンドイッチと相性が良いです。

スキアーヴァ

イタリア北部のアルト・アディジェで栽培されるこの赤ワインは、イチゴソースや綿菓子のような赤い果実の風味が広がります。フルーツの前面に立ったキャラクターなので、照り焼きや醤油ベースのソースと相性が良いです。

ピノ・ノワール

ピノ・ノワールは、古典的なダックとのペアリングで有名ですが、スクワブ(若鶏)との組み合わせも素晴らしいです。ブルゴーニュ地方などのオールドワールドのピノ・ノワールは、鶏肉の柔らかさと調和することで、上品な食事体験を提供します。

ランゲ地方のネッビオーロ

ランゲ地方のネッビオーロは、マッシュルームの風味が豊かな料理と相性が良いです。その繊細なタンニンと風味は、鶏肉の柔らかさを引き立てつつ、深みを加えます。バローロではなくバルバレスコを探してみてください。

ジンファンデル/プリミティーヴォ

ジンファンデルやプリミティーヴォは、アメリカの感謝祭で七面鳥料理とのペアリングの定番として知られています。そのほかにも、トルコディナーやクランベリーソースとの相性が抜群です。これらのワインは、鶏肉の豊かな風味と調和し、ワインと料理の相乗効果を生み出します。

グルナッシュ/ガルナッチャ

グルナッシュは果実味豊かでタンニンが軽いため、風味豊かな料理とのペアリングに最適です。鶏肉の柔らかさとグルナッシュのフルーティーな特徴が、絶妙なバランスを生み出します。

ガメイ

ピノ・ノワールに関連するワインで、ダックの赤ワインソースのベースとしても優れた選択肢です。ガメイのフルーティーな味わいとダックは相性が良く、鶏肉の豊かな風味を引き立てます。

ガメイの軽やかなタンニンと柔らかな口当たりは、鶏肉の繊細さを損なうことなく、料理全体の調和を生み出します。

さらに、ピノ・ノワールやガメイのような軽いボディのワインに興味がある場合こちらの記事も参考にしてみてください。

鶏肉自体のフレーバーを考える

白い鶏肉のフレーバー

鶏肉の白身肉については、基本ルールを覚えましょう。

「軽い肉には軽いワイン」

鶏肉をローストするとリッチな風味が引き出されますが、時には複雑な赤ワインのペアリングも可能です。まずは、今回は理想的な白ワインの組み合わせに焦点を当てましょう。

チキン

軽い風味で中程度の食感を持つチキンは、さまざまな白ワインとの相性が良いです。白身肉の鶏肉の代表的な種類であり、幅広い料理で人気の食材です。チキンのフレーバーは軽やかでありながら、豊かな風味があります。

また、鶏肉特有の柔らかさと食感を持ち、噛み切りやすくて満足感のある食事を楽しむことができます。チキンはさまざまな調理法に適しており、ローストやグリル、フライ、煮込みなど様々なスタイルで調理することができます。特に、ジューシーで香ばしいローストチキンは人気のメニューです。

さらに、チキンは多様な調味料やハーブ、スパイスとの相性が良いため、様々な味付けのバリエーションを楽しむことができます。

ウズラ

鶏肉よりも強い風味を持ちつつも、アヒルほど強くはないウズラは、柔らかくて小さな骨があります。ウズラは、小型の鳥肉であり、料理の材料としても人気があります。

ウズラのフレーバーはチキンよりも一層豊かで、ややナッツのような野性的な風味があります。その肉は柔らかく、ほのかな甘みを持っています。また、ウズラは通常、骨付きのまま提供されるため、少し食べ応えが出てきます。

ウズラはさまざまな調理法で楽しむことができますが、一般的にはグリルやローストが好まれます。ウズラは繊細な肉質を持っているため、調理時間に注意する必要があります。

七面鳥

七面鳥は、大型の鳥肉であり、特に海外のホリデーシーズンに人気の食材です。七面鳥のフレーバーはしっかりとした味わいで、濃厚で豊かな風味が特徴です。

肉質はやや堅めで、しっかりとした食感があります。七面鳥は通常、ローストやグリルで調理され、豪華な食卓の中心になります。

赤身の鳥肉フレーバー

この場合…

「濃いめの肉、濃いめのワイン」

赤ワインと合わせるのに最適な鳥を以下に挙げます。

鳩の肉は赤身肉であり、深い風味を持っています。鳩のフレーバーは他の鳥とは異なり、ややジビエのようで豊かな味わいがあります。肉質はやや堅めで、独特の食感があります。

鳩は一般的にローストやグリル、煮込み料理に使用されます。鳩の肉はしっかりとした味わいを楽しむことができるため、特別な食事や特別な機会におすすめです。

キジ

キジの肉は豊かな風味と独特の香りを持っています。赤身でありながら、やや柔らかく、繊細な食感を楽しむことができます。キジのフレーバーは濃厚で、こちらもややジビエのような特徴があります。

キジは通常、ローストやグリル、煮込み料理に使用されます。キジの肉は独自の味わいを持っているため、特別な食事の一部として味わうことができます。

ヤマウズラ

ヤマウズラは小型の赤身肉の鳥で、豊かな風味を持っています。ヤマウズラの肉はやや柔らかく、繊細な食感があります。フレーバーは鳩に似ていて、野性的な特徴がありますが、ややマイルドです。

ヤマウズラは一般的にローストやグリル、煮込み料理に使用されます。ヤマウズラの肉は小さなサイズながらも味わい深く、特別な料理にぴったりです。

ホロホロ鳥

ホロホロ鳥は、小型の鳥であり、赤身の肉質を持っています。風味は豊かで、クセが少なく、繊細な味わいが特徴です。肉は柔らかく、ジューシーであり、しっとりとした食感があります。

ホロホロ鳥は、鳥肉の中でも独特な風味を持っており、一般的には鶏肉よりも豊かで華やかな味わいでフランスでは良く食されています。グリルやロースト、パン粉をまぶしたフライなど、さまざまな調理法で楽しむことができるでしょう。

アヒル

アヒルの肉は赤身肉であり、豊かな風味を持っています。アヒルのフレーバーにも少し野性的な雰囲気があり、独特の深みがあります。肉質はやや脂肪が多く、柔らかさとジューシーさを兼ね備えています。

アヒルは一般的にローストやグリル、煮込み料理に使用されます。特に、クリスピーな皮とジューシーな肉が特徴のローストダックは人気があります。アヒルの肉は風味豊かで特別な食事にぴったりです。

七面鳥

先に白身肉の鶏肉として紹介した七面鳥は、赤身肉としても利用されます。七面鳥の赤身肉はしっかりとした味わいと豊かな風味があります。肉質はやや堅めで、しっかりとした食感があります。

七面鳥はローストやグリル、煮込み料理に使用され、ホリデーシーズンの食卓で人気の食材です。七面鳥の肉は大きなサイズと濃厚な味わいが特徴で、特別な場で家族や友人と共に楽しむことができます。

ガチョウ

ガチョウの肉は赤身肉であり、特有の風味を持っています。ガチョウのフレーバーは他の鳥とは異なり、ジビエの味わいがあります。肉質はやや堅めで、しっかりとした食感があります。

ガチョウは一般的にローストやグリル、煮込み料理に使用されます。ガチョウの肉は独特の風味と豊かな味わいが楽しめるため、特別な料理やイベントにふさわしい食材です。

カモ

鳥の中でも特に濃厚な風味を持つ赤身肉です。肉質はややしっかりとしており、鶏肉よりも濃厚でジューシーな味わいがあります。カモの風味は豊かで、独特のワイルドなニュアンスがあります。

一般的には、カモは煮込み料理やロースト、グリルに適しており、特にオレンジソースやチェリーソースとの相性が良いとされています。また、カモの皮はクリスピーに仕上げることができるため、ロースト(北京)ダックなどで人気があります。

ダチョウ

ダチョウの肉は赤身肉であり、豊かな風味を持っています。ダチョウのフレーバーは他の鳥とは異なり、野性的な特徴があります。肉質は比較的柔らかで、滑らかな食感があります。

ダチョウは一般的にグリルや煮込み料理に使用されます。ダチョウの肉は風味豊かで、特にステーキや刺身として提供されることもあります。ダチョウの肉は栄養価も高く、ヘルシーな選択肢としても人気があります。

調理のスタイルを確認する

ここまで、鳥肉料理に合いそうなワインの種類と、素材になる鶏肉の特徴を確認しました。まだ、この時点ではどんなワインが合わせることが出来るかどうか、分かりません。

それは、主に鳥をどのように調理して、味付けを行うかによって決まるからです。ここから、一般的な調理スタイルを確認し具体的なワインとの組み合わせを考えていきましょう。

さぁ、ここからが本番です。行きますよ!

焙煎(Roasting)

焙煎は鶏肉の豊かな風味を引き出す人気の調理法です。キャラメリゼーションと柔らかい肉の組み合わせは、さまざまなワインと相性が良いです。

焙煎された鶏肉には、シャルドネなどのミディアムボディの白ワインや、ピノノワールなどの軽いボディの赤ワインがおすすめです。これらのワインは、料理の風味に合う味わいと少し甘みを引き立てます。

バーベキュー(Grilling/Barbecuing)

グリルやバーベキューで調理した鶏肉は、スモーキーで炭火の風味が特徴です。大胆な特徴を持つワインとの相性が抜群です。

メルローやフルーティーなジンファンデルなどのミディアムボディの赤ワインを考えてみてください。これらのワインは、料理のスモーキーさを引き立てながら、素敵な味のコントラストを提供します。

茹でる/煮る(Boiling/Poaching)

茹でた鶏肉は柔らかく繊細な風味が特徴です。このような繊細な料理には、料理を上品に引き立てる軽めのワインが最適です。

ソーヴィニョン・ブランや辛口のロゼワインを選びましょう。これらのワインは、鶏肉の繊細なニュアンスを引き出しながら、料理を引き立てます。

揚げる(Frying)

揚げた鶏肉はサクサクとした食感と風味が楽しめます。その豊かさと贅沢さには、揚げた鶏肉はサクサクとした食感と風味が楽しめます。その豊かさと贅沢さには、油分をカットするワインが適しています。

シャンパンやスパークリングロゼは、酸味があるため、口の中を爽やかにしてくれます。また、ガメイのような軽めな赤やドライな味わいのリースリングも、対照的ながらも鶏肉との相性が良い選択肢です。

ソテー(Sautéing)

ソテーした鶏肉は、焼き色と素早い調理による風味の組み合わせです。この多目的な調理法では、さまざまなワインの選択肢を探ることができます。

ヴィオニエなどのミディアムボディの白ワインや、シラーなどのエレガントな赤ワインは、ソテーした鶏肉の旨味と芳香成分に相性が良いです。

チルド料理(Chilled/Cold Dishes)

チルドや冷たい鶏肉料理(チキンサラダや冷製料理など)には、ワインのペアリング方法が異なります。

サッパリとした軽やかなワイン、例えばクリスプなソーヴィニョン・ブランや辛口のロゼワインがおすすめです。これらのワインは、冷たい鶏肉のさわやかさを引き立て、風味を高めます。

料理のソースとスパイスから考える

Lemon and Beurre Blanc(レモンとブール・ブラン)

レモンの爽やかな酸味とバターのクリーミーさが絶妙な組み合わせです。鶏肉の風味を引き立て、軽やかな白ワインとも相性が良いです。レモンの酸味が鶏肉の脂っこさを中和し、バターのクリーミーさが口の中で広がります。

このレモンとブール・ブランには、クリーンで爽やかな特徴を持つ白ワインが最適です。例えば、ソーヴィニヨン・ブランやピノ・グリージョなどの柑橘系の香りと酸味があるワインが良いでしょう。これらのワインは、レモンの酸味との相性が良く、鶏肉の味わいを引き立てます。

また、シャブリも素晴らしい選択肢です。シャブリは、シャルドネ種の白ワインでありながら、柑橘系のフレッシュな香りとミネラル感が特徴です。

レモンとブール・ブランの組み合わせには、シャブリのクリーンな酸味と豊かな風味が素晴らしい相性を生み出します。シャブリのワインは、鶏肉とのバランスを取りながら、味わいの奥深さを楽しむことができるでしょう。

「爽やかな料理には爽やかワイン」を

Madeira/Sherry Based Sauces(マデイラ酒/シェリー酒ベースのソース)

マデイラ酒やシェリー酒をベースにしたソースは、コクと深い味わいが特徴です。濃厚な白ワインや中程度からフルボディの赤ワインと相性が良く、鶏肉の豊かな風味を引き立てます。

濃厚な白ワインの中には、バニラやナッツの香りが感じられるものがあります。これらのワインは、マデイラ酒やシェリー酒ベースのソースとの相性が非常に良いです。マデイラ酒やシェリー酒の風味と白ワインのコクとが絶妙に融合し、鶏肉の旨味を一層引き立てます。

また、中程度からフルボディの赤ワインも素晴らしい選択肢です。特に、タンニンのある赤ワインは、ソースの濃厚な味わいとの相性が良く、ローストチキンやグリルチキンに特におすすめです。

例えば、グルナッシュはフルーティーで柔らかなタンニンを持つ品種です。マデイラ酒やシェリー酒ベースのソースとの相性も良く、そのフルーツの甘さがソースの味わいを引き立ててくれるはずです

「甘味を感じるソースには、甘い果実を感じるワイン」

Red Wine Sauce(赤ワインソース)

赤ワインをベースにしたソースは、鶏肉に深みと豊かな味わいを与えます。このソースは深みとコクを与えるために、みじん切りした玉ねぎやニンニクを加え、肉のうまみを引き出すためブイオンやデミグラスソースを加えます。

お好みのハーブやバターなどで風味やクリーミーさを入れることで豊かな味わいを生み出すことも可能です。これらとのペアリングは、タンニンのある赤ワインとの相性が良く、特にローストチキンやグリルチキンにおすすめです。

具体的な赤ワインソースの選択肢としては、メルローやカベルネ・ソーヴィニヨンなどのフルボディの赤ワインが最適です。これらのワインは、ソースの濃厚さと鶏肉の風味を引き立て、素晴らしいワインと料理のバランスを実現します。

「しっかりした味にはしっかりしたボディーのワイン」です。

Standard Poultry Seasoning(標準の鶏肉調味料)

標準の鶏肉調味料は、塩、胡椒、ニンニクパウダー、パプリカなどが含まれます。このシンプルな調味料は、さまざまなワインとの組み合わせが可能です。調味料の風味が鶏肉の味を引き立てるため、ワインの選択には個々人の好みでOKです。

例えば、塩は鶏肉の旨味を引き出し、調味料のバランスを整える役割を果たします。胡椒は辛味と香りを加え、鶏肉の風味を引き立てます。ニンニクパウダーは、鶏肉に豊かな風味とコクを与え、パプリカは鮮やかな色合いと微かなスモーキーな風味を加えてくれます。

一般的には、軽めの白ワインや柔らかい赤ワインが鶏肉との相性が良いとされています。例えば、シャルドネやピノ・ノワールは、標準の鶏肉調味料との相性が良いワインの一部です。

また、軽やかなロゼワインやスパークリングワインも、この調味料との組み合わせでさわやかな味わいを楽しむことができます。

「軽い味わいに軽いワイン」ですね?「シンプルにはシンプル」という考え方もありだと思います。そろそろ分かってきましたか?

Rosemary and Other Herbs(ローズマリーやその他のハーブ)

ローズマリーをはじめとするハーブは、鶏肉に独特の芳香を加えます。ハーブの風味と白ワインの爽やかさが相まって、エレガントでさっぱりとした組み合わせになります。

具体的な白ワインの提案として、リースリングやヴィオニエも素敵な組み合わせになりそうです。リースリングの甘みと酸味のバランスは、ハーブのアロマとの組み合わせに適しています。ローズマリーとの相性も良く、さっぱりとした味わいを楽しめます。ヴィオニエですと、その花のような香りとクリーミーさ、柔らかな口当たりが、ローズマリーやハーブの風味と調和して引き立ててくれます。

エレガントな香りが特徴的なローズマリーと他のハーブを使用した料理には、ミディアムボディの白ワインだけでなく、サンジョヴェーゼやピノ・ノワール、ガメイのような軽めの赤ワインが適しています。これらのワインは、ハーブの香りや風味を引き立て、鶏肉の柔らかさと見事に調和させてくれるでしょう。

「ハーブには芳香性やお花のニュアンス」

Mushroom based Sauces(キノコベースのソース)

キノコを使ったソースは、鶏肉との相性が抜群です。キノコの旨みが鶏肉の風味を引き立て、中程度からフルボディの赤ワインとの組み合わせがおすすめです。

例えばポルチーニソースで考えてみましょう。ポルチーニキノコは非常に香りが高く、濃厚な旨味を持ち、キノコの風味とクリーミーさが特徴であり、あっさりとした脂を有した鶏肉との相性が抜群です。

こうしたソースの持つ、豊かでコクのあるキャラクターには、中程度からフルボディの赤ワインが適しています。例えば、バローロ(バルバレスコ)やブルゴーニュのピノ・ノワール、メルロー、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの品種がおすすめです。これらの赤ワインは、鶏肉の豊かな風味とポルチーニソースの濃厚さを引き立て、相互に調和した味わいを楽しむことができます。

赤ワインのタンニンや酸味がポルチーニソースと調和し、食事全体のバランスを整える役割を果たします。また、これらの赤ワインの豊かな果実味やスパイスのニュアンスも、ポルチーニソースの風味と相まって深みのある味わいを生み出てくれます。

「キノコの濃厚な旨味には、アーシーなワイン」で

à l’Orange(オランジュ風)

オレンジを使ったソースは、鶏肉に甘みと酸味を加えます。オレンジの爽やかな香りと白ワインの軽やかさが相性抜群です。

このソースには、シャブリやリースリングといったフルーティーで酸味のある白ワインが最適です。これらのワインは、オレンジの甘みと酸味を引き立て、鶏肉の味わいをさわやかに調和させます。

特にリースリングはフルーティーなアロマと程よい酸味があり、オレンジの甘みと酸味を引き立てます。選ぶなら甘口のリースリングがおすすめで、料理の甘みと酸味をバランス良く調和させます。

ワインの甘味が苦手という方がいれば、シャブリのシトラスのアロマとミネラルな味わいが、オレンジの爽やかな香りとワインの持つクリーンな味わいと相性良く、料理の軽やかさを引き立ててくれます。

「酸味と甘み」は味わいの相乗効果です。

Sweet and Sour(甘酸っぱいソース)

何度も言いますが、鶏肉に甘みと酸味をプラスする甘酸っぱいソースは、ワインとの相性が良いです。特にリースリングやゲヴュルツトラミネールなど、フルーティーで甘口の白ワインがおすすめです。

これらのワインは、ソースの甘さと酸味をバランスよく引き立て、鶏肉の味わいを引き出してくれお口の中にフルーツやフラワーフレーバーで一杯にしてくれます。

甘口ワイン初心者で、低アルコールが良いということであればモスカートなども素敵な選択肢となるでしょう。

「酸+甘=幸せ」

Curry(カレー)

カレー風味の調味料を使った鶏肉は、スパイシーでコクのある味わいが楽しめます。フルボディの白ワインや中程度の赤ワインが、カレーとのバランスを取る上で適しています。

例えば、シャルドネやヴィオニエといった濃厚な白ワインや、やや甘口のリースリングが選択肢として挙がります。スパイスと酸味、甘味は相性が良いことで知られています。アルコールは、酸味に近い味わいを感じることから、アルコール度数も少し高めでも合うということになりそうです。

ただし、スパイスと苦みはあまり相性がよくありません。赤ワインで考えるなら、低タンニンで高アルコールのジンファンデル、グルナッシュなどの柔らかい赤ワインがおすすめです。これらのワインは、カレーのスパイスと鶏肉の風味を調和させ、舌の上での調和を実現してくれるでしょう。

「スパイシーには、酸味と甘みが好相性」

Teriyaki(照り焼き)

照り焼きソースは、醤油やみりんをベースにした甘辛いソースです。このソースは鶏肉と相性が良く、軽やかな白ワインやフルーティーなロゼワインとの組み合わせがおすすめです。

照り焼きの甘辛い味わいを引き立てるため、例えば、リースリングやピノ・グリージョなどの柑橘系やトロピカルフルーツの風味がある白ワインが適しています。また、ロゼワインとしては、ガメイやソーヴィニヨン・ブランといったフレッシュな果実味を持つものが良いでしょう。

これらのワインは、照り焼きの甘みと鶏肉のジューシーさを引き立て、バランスの取れた組み合わせを楽しむことができます。

また、照り焼きソースには焦げ目が付きやすい特徴がありますので、焼き目の香ばしさやカラメル化された風味を活かすために、軽くオーク樽で熟成されたシャルドネやピノ・ノワールといった樽香のある白ワインも選択肢に入れることができます。

これらのワインは、照り焼きの深い味わいと鶏肉の香ばしさを引き立て、複雑な組み合わせを楽しむことができます。

「甘味を感じる味付けには、酸味や果実味」

Jamaican Jerk(ジャマイカンジャーク)

あまり聞き慣れないソースですが、ジャマイカ料理の代表的なカリブ海のエッセンスを感じる味わいです。素材には、多彩なスパイスを使用しており、辛さと香辛料のきいた風味が特徴となります。

ソースには通常、ハバネロペッパー、ジャマイカンオールスパイス、シナモン、しょうが、ニンニクなどが含まれ、鶏肉を調理する際にキャラメリゼーション(表面を焦げ目がつくまで焼く)されることにより、ソースがより濃厚でコクのある味わいに仕上がります。スパイシーで香辛料の効いたジャマイカンジャークソースは、鶏肉に深い味わいを与えます。

このソースには、ミディアムボディ~フルの赤ワインや、スパイシーなロゼワインが合います。例えば、シラーやカベルネ・ソーヴィニヨンなどの濃厚な赤ワインでも良いのですが、ジンファンデルやモンテプルチアーノなどの柔らかいタンニンにスパイシーな風味を持つロゼワインがおすすめです。

これらのワインは、ジャマイカンジャークのスパイスと鶏肉の風味を引き立て、強い味わいに寄り添った組み合わせを楽しむことができます。

「スパイス濃厚な味わいに、柔らかなタンニンor低タンニンと甘味or酸味」

Chimichurri(チミチュリ)

聞き慣れないシリーズ、第二弾は、新鮮なパセリやオレガノなどハーブの爽やかな風味、にんにくのアクセント、赤唐辛子などスパイシーな香辛料、酢やレモンジュースなどの酸味成分を混ぜたアルゼンチンのソースで、鶏肉に爽やかな風味を与えます。ハーブの豊かな香りとマッチする、さっぱりとした白ワインの組み合わせがおすすめです。

ハーブの風味を引き立てるため、リースリングやNZマールボロのソーヴィニヨン・ブランといった爽やかな酸味と豊かなフルーツフレーバーの風味、中程度のボディを持つワインが適しています。これらのワインは、チミチュリソースと鶏肉の相性を高め、爽やかな味わいを楽しむことができます。

「スパイス×酸味と合う組み合わせは?もうお分かりですね。」

おわりに

最後までお付き合いありがとうございました。

鶏肉とのペアリングの冒険の書は、ひとまず終わりとなります。味わいや選択肢の幅が広がり、ご自身のレベルアップも感じられたのではないでしょうか?

そうであるなら、苦労した甲斐がありました。ありがとうございました。

記事を書いた人

しょうたろう
しょうたろう
ワイン愛好家に向けて2023年よりWebサイト「WINE自習室」でワインの魅力を発信。エレガントな赤、アロマティックな白ワインが好み、最近は陽気なイタリアワインがお気に入り、ワインを飲むのが楽しくなる情報をたくさん配信できるよう頑張ります。J.S.Aワインエキスパート2020年取得

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