爽やかな初夏の風を楽しむワインと料理のマリアージュ

初夏の訪れとともに、心地よい風と共に味わうワインは格別です。この記事では、初夏にマッチするワインをご紹介します。産地や代表的なブドウ品種について触れながら、夏にぴったりの料理との相性も考えてみたいと思います。

爽やかな風味が広がる白ワイン

初夏のイメージにぴったりのワインとして、爽やかな白ワインがあります。特に、クリスピーな口当たりとフルーティーな香りが特徴です。

白ワインはさまざまな産地で生産されていますが、その中でもフランスのロワール地方やニュージーランドのマールボロ産のワインはおすすめです。

旧世界を代表するフランスのロワール地方で作られるのは、ライムのようなさわやかな柑橘系アロマとミネラル感を備えた白ワインが多いです。

ブドウ品種は、ミュスカデ、シャルドネ、シュナンブラン、ソーヴィニヨン・ブランが使われています。夏らしいサラダやさっぱりとした魚料理との相性が抜群です。

一方、新世界からはニュージーランドの白ワインを提案します。はっきりとした柑橘系のフレッシュな香りと酸味が特徴です。ソーヴィニョン・ブランやリースリングが代表的な品種で、これらのワインはチキンソテーやシーフードとの相性が良いです。

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豊かな果実味が広がるロゼワイン

初夏のイメージに合うワインとして、豊かな果実味が広がるロゼワインもおすすめです。ロゼワインは、赤ワインと白ワインの中間のスタイルであり、フレッシュな味わいが特徴です。

南フランスやイタリアのプーリア地方などで生産されるロゼワインは、ストロベリーやラズベリーのような赤い果実の香りが広がります。代表的な品種としては、グルナッシュやボンビーノ・ネロなどが挙げられます。これらのワインは、魚介類料理やグリル料理とも相性が抜群です。

華やかなフルーツとスパイスが調和する赤ワイン

赤ワインとしては、華やかなフルーツとスパイスが調和したワインがおすすめです。例えば、南フランスやイタリアのトスカーナ地方で生産されるワインは、その特徴を持っています。

南フランスの赤ワインは、ブラックベリーやチェリーのような濃厚な果実味とスパイスの香りが広がります。代表的な品種としては、シラーやグルナッシュがあります。これらのワインは、旬な夏野菜を豚バラ肉で巻いた料理との相性が良いです。

また、イタリアのトスカーナ地方の赤ワインは、サクランボやプラムのようなフルーツのアロマとバニラやタバコのようなスパイスのニュアンスが特徴です。代表的な品種としては、サンジョヴェーゼやカベルネ・ソーヴィニヨンが挙げられます。

これらのワインは、チキンソテーやグリル野菜との相性が抜群です。

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旬の夏野菜とのマリアージュを楽しもう

初夏にぴったりのワインと料理のマリアージュを考える際には、味覚の相性も重要です。甘味、塩味、苦味、旨味、スパイシーなど、料理の特徴に合わせてワインを選ぶと一層楽しめます。ワインの酸味が料理の塩味や酸味を引き立てることも覚えておきましょう。

夏野菜のサラダに合うワインペアリング

初夏の風を感じながら楽しむサラダに合わせるワインの選び方を考えてみましょう。このサラダは、トマト、トウモロコシの水煮缶に、そら豆、スナップエンドウを軽く茹で、ゆで卵を小さめの乱切りにしてから、フレンチドレッシングで仕上げます。ドレッシングの酸味と夏野菜の甘味と苦味に歯ごたえ、旬のフレッシュさが絶妙に調和している点が魅力です。このサラダには、軽やかでフレッシュなワインが合います。

以下のワインの中から、お好みのものを選んでみてください。

  • ソーヴィニヨン・ブラン:爽やかな酸味とシトラスの香りが特徴の白ワインです。上で示したように、フランスのロワール産のものは穏やかなキャラクターで、ニュージーランド産のものはトロピカルな雰囲気がトマトや豆類の甘みとドレッシングの酸味との相性が良く、サラダのフレッシュさを引き立てます。
  • ピノ・グリ:フレッシュな酸味と洗練されたフルーツの香りが特徴の白ワインです。酸味の目立つ白ワインの中では、穏やかな酸味とまろやかさとコクを感じるのが印象的です。トウモロコシやそら豆の甘味と相性が良く、サラダの軽やかさを引き出します。
  • ロゼワイン:華やかな果実味と程よい酸味が特徴のワインです。例えば、フランスのロワール産でロゼダンジューなどで、ゆで卵のクリーミーさやサラダ全体の調和に合わせて、選んでみても良いですね。
  • ライトボディのピノ・ノワール:軽やかな赤ワインでありながらフルーティーな香りと滑らかな口当たりが特徴です。チリ産のカジュアルなプライスのモノを選ぶことで金額もライトに明るくなりますね、スナップエンドウやドレッシングの苦味との相性が良く、サラダの奥行きを引き出します。
  • フランスのクレマン:料理のはじまりを感じる前菜には、華やかなスパークリングワインで演出してみるのも素敵です。好みでドライなタイプからやや甘めのタイプを選ぶことで、食前酒としてこうしたお酒を合わせてあげると喉が開き、リラックスした時間の到来を感じることができます。

夏野菜のトマトソースがけチキンソテーに合うワインペアリング

夏の風を感じながら、トマトソースがけのチキンソテーに合うワインの提案を考えてみます。この料理は、皮目と身に塩をまぶした鶏肉を皮目がパリッとこんがりするまでソテーし、ナス、ズッキーニ、パプリカを細かく切ったトマトソースをかけて楽しむものです。トマトの酸味と塩気があり、夏野菜の旬の味わいが感じられる一品です。

  • サンジョヴェーゼ:イタリアを代表的する赤ワインで、トマトソースとの相性が抜群です。サンジョヴェーゼには様々な種類があり、淡く透明感のありものから濃いルビー色のものまであります。高い酸味と鮮度を感じる果実味、ほどよい渋みのバランスが良く、チキンソテーと夏野菜の味わいを引き立てます。
  • ロゼワイン:華やかな果実味と程よい酸味がチキンソテーの塩気とトマトソースの酸味との相性が良く、さわやかな夏らしいペアリングとなります。ロゼワインの白と赤の中間の味わいと、好みで甘味を感じるものを選択することで甘味と塩味の組み合わせが食のマリアージュを生み出します。
  • グリューナー・ヴェルトリーナー:オーストリアの白ワインで、ハーブや白コショウの爽快なスパイス香と美しい酸味、ミネラリーさが特徴です。トマトソースの酸味とチキンソテーの塩気を引き締め、夏野菜の旨味を際立たせます。
  • シャルドネ:コクのあるクリーミーで果実味のあるタイプをセレクトしましょう。そのクリーミーさがトマトの酸味と相性が良く、チキンソテーの塩気をマイルドに包み込みこんでくれるでしょう。

夏野菜の豚バラ巻きに合うワインペアリング

夏野菜の豚バラ巻きに合わせるワインの提案を考えてみます。この料理は、豚の脂身からくる甘味と風味、旬の夏野菜のシャキシャキした食感が絶妙に合わさります。焼いて作っても良いですが、蒸して柔らかさを演出してみましょう。小鍋を火をかけ、バターと溶かし少量の小麦粉を入れます。ピザ用チーズと牛乳をチーズがとろけるまで温めれば完成です。クリーミーなチーズとの相性を考えつつ、スパイス感と甘みを少し感じられるワインを選んでみましょう。

  • リースリング:芳醇な果実味と爽やかな酸味を持つ高貴な白ワインです。チーズの濃厚さを引き立てつつ、スパイス感や豚バラ巻きの甘みと調和します。また、リースリングの酸味が料理の油っこさを軽減し、爽やかな食べごたえを提供してくれるでしょう。
  • ガメイ:軽やかでフルーティーな赤ワインです。チーズの濃厚さとの相性が良く、豚バラ巻きの甘味や夏野菜の風味を引き立てます。柔らかなタンニンと酸味が料理との調和を生み出し、軽快な飲み心地を提供します。
  • シラーズ:スパイシーで濃厚な赤ワインです。豚の脂の甘みと夏野菜の風味との相性が良く、チーズの濃厚さを引き立てます。スパイシーさが料理に奥行きを加えます。
  • ヴィオニエ:フルーティーで芳醇な白ワインです。チーズの濃厚さとの相性が良く、豚の脂の甘みや夏野菜の風味を引き立てます。樽の風味と、ボリュームを感じる味わいと厚み、フローラルな甘みが料理にふくらみを与えます。
  • グルナッシュ:フルーティーでスパイシーな赤ワインです。豚の脂と夏野菜の風味との相性が良く、チーズの濃厚さを引き立てます。スパイス感が料理にアクセントを加えてくれるでしょう。

おわりに

夏野菜とワインのペアリングの魅力をご紹介しましたが、さらに深くワインの知識を深めたい方には、ワインスクールやオンライン講座がおすすめです。ワインスクールでは、ワインの種類や特徴、選び方やテイスティングの方法など、専門の講師から学ぶことができます。

ワインはただ美味しく飲むだけでなく、料理との相性や風味の引き立て方など、さまざまな要素を楽しむことができます。ワインスクールやオンライン講座では、専門知識を学びながら、より深くワインの世界に浸ることができます。

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記事を書いた人

しょうたろう
しょうたろう
ワイン愛好家に向けて2023年よりWebサイト「WINE自習室」でワインの魅力を発信。エレガントな赤、アロマティックな白ワインが好み、最近は陽気なイタリアワインがお気に入り、ワインを飲むのが楽しくなる情報をたくさん配信できるよう頑張ります。J.S.Aワインエキスパート2020年取得