白、オレンジ、赤、ロゼ?ワインの種類をブドウから見てみよう

ワインを理解するには、原料となるブドウの事から話す必要があります。使われるブドウには、黒ブドウと白ブドウがありそれぞれ味わいと特徴が異なります。

今回はブドウの種類について、そこから生まれるワインの種類と魅力に迫ります。

ブドウの種類によって、土壌や気候が関係してくるため併せて確認してみてください。

黒ブドウ:赤ワインとロゼワインの魅力

黒ブドウから生まれる赤ワインとロゼワインには、特徴的な味わいと魅力があります。

赤ワインはブドウの果皮を一緒に発酵させることで深い色合いやタンニン(渋み)が得られ、ロゼワインは果皮との接触時間を短くすることで赤ワインよりも軽やかな風味が特徴です。

赤ワインは一般的に香りや風味が強く、アルコール度数も高めで、濃厚な果実味とスパイシーなニュアンスがあります。

果皮や種から抽出されたタンニンはワインに渋みを与えますが、果実の熟成によって尖っていた質感が柔らかく感じられるようになります。

これにより、長期熟成に適した赤ワインも存在します。

例えば、フルボディの赤ワインとして有名なカベルネ・ソーヴィニヨンは、黒ブドウの代表的な品種であり、複雑な風味と力強い果実味が特徴です。

一方、ロゼワインは軽快で華やかな印象があります。果皮との接触時間が赤ワインよりも短いため、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴であり、さまざまな料理との相性も良い万能なワインです。

例えば、ピノ・ノワールやグルナッシュなどの品種から作られるロゼワインは、心地よい酸味と華やかな香りが楽しめます。

黒ブドウが赤ワインとロゼワインの生産に適している理由の一つは、比較的温暖な産地が多いことです。

ブドウは適切な気候条件で成熟することで、糖度や酸度、ポリフェノールのバランスが良くなります。温暖な気候では、ブドウの成熟が促進され、赤ワインやロゼワインに豊かな風味が生まれます。

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白ブドウ:白ワインとオレンジワインの魅力

白ブドウから生まれる白ワインとオレンジワインには、独特な特徴と魅力があります。

白ワインはブドウの果汁のみを発酵させることで作られ、通常は果皮を一緒に発酵させません。その結果、クリアで透明な色合いと爽やかな酸味が特徴です。

白ワインは軽やかでフレッシュな味わいが魅力です。

多様な品種から作られるため、果実味や香りには幅広いバリエーションがあります。シャルドネやソーヴィニヨン・ブランは、代表的な白ワインの品種であり、それぞれ果実の風味やミネラル感が特徴です。

白ワインは通常、魚介類やサラダなどの軽めの料理や前菜系との相性が良く、さっぱりとした飲み口で楽しめます。

一方、オレンジワインは白ブドウの果汁を赤ワインの時のように長時間、果皮と一緒に発酵させることで作られます。

そのため、橙色や琥珀色の色合いがあり、複雑な風味とテクスチャーが特徴です。オレンジワインは通常、フルボディでドライな味わいを持ち、オレンジの皮やスパイスのようなニュアンスが感じられます。

その独特な特徴から、ワイン愛好家の間で人気を集めています。

黒ブドウと比べて、白ブドウは冷涼な産地でも栽培されることが多いです。

白ブドウは涼しい気候でゆっくりと成熟することで、酸度や風味のバランスが良くなります。冷涼な気候では、白ブドウの酸味が引き立ち、ワインにフレッシュな特徴が生まれます。

スパークリングワインの魅力

ここまで説明してきたワインは炭酸ガスを含まないスティルワインを説明してきました。今度は黒ブドウや白ブドウを使った別のワインを紹介します

スパークリングワインにはフランスのChampagne(シャンパン)や数多くのクレマン系ワイン、イタリアのフランチャコルタ、スペインのカヴァなど、さまざまな種類があります。スパークリングワインは炭酸ガスが溶け込んでおり、豊かな泡立ちと爽やかな口当たりが特徴です。

スパークリングワインは通常、瓶内二次発酵と呼ばれるプロセスを経て作られます。このプロセスでは、ワインに糖分と酵母を添加しボトル内で発酵させます。

その結果として炭酸ガスが瓶内で発生し、圧力が上がることで細かな泡が生まれます。スパークリングワインの特徴的な長く続く細かく美しい泡立ちは、ワインを楽しむ際の視覚的な魅力となります。

スパークリングワインの魅力は、華やかな香りと爽快な口当たりがあり、祝いや特別なイベントにふさわしい飲み物として人気です。

また、炭酸ガスの存在によって酸味や果実味が引き立ち、より軽快で活気のある味わいが楽しめます。

各種類のスパークリングワインには、異なる特徴があります。例えば、シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で作られる高品質なスパークリングワインで、リッチながら繊細な泡立ちと豊かな味わいが特徴です。

一方、フランチャコルタはイタリアのブリオーネ地方で作られ、ややフルボディで洗練された味わいを持つスパークリングワインです。

カヴァはスペインのカタルーニャ地方で生産され、手頃な価格とフレッシュなフルーツの風味が魅力です。

スパークリングワインは祝杯や特別な場面で楽しまれることが多いですが、実はさまざまな料理とのペアリングにも適しています。

その炭酸ガスが食べ物の脂っこさを軽減し、口の中をさっぱりとさせる効果があるため、シーフードや軽い前菜、白身の魚料理、揚げ物などとの相性が良いです。

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まとめ

今回は、ワインの原料になる白ブドウや黒ブドウという、種類からアプローチして、どのようなタイプのワインが出来るかをお伝えしました。

記事を書いた人

しょうたろう
しょうたろう
ワイン愛好家に向けて2023年よりWebサイト「WINE自習室」でワインの魅力を発信。エレガントな赤、アロマティックな白ワインが好み、最近は陽気なイタリアワインがお気に入り、ワインを飲むのが楽しくなる情報をたくさん配信できるよう頑張ります。J.S.Aワインエキスパート2020年取得

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